生きものが大好きです。
物心ついたときから、生きものと一緒に暮らしていた気がします。ペットとしての生きもの(哺乳類、鳥、両生類)はもちろん、捕獲してきた魚や虫、その魚や虫が生んだ卵から孵った次世代、落ちていた鳥のヒナなど・・・
小学生の頃はとにかく生きものを捕まえることに情熱を燃やしていました。毎日のように外へ出て何かを捕まえて帰ってきました。飼育方法を一生懸命調べて、飼おうとしました。でも、野生の生きものは飼育は簡単ではありません。いろいろな失敗を重ね、目の前で消えてゆく命になすすべもなく、何度も辛い思いをしました。そして、野生の(自然の)生きものは飼育するものではない、ということを学びました。
生きものたちには本当に可哀想なことをしたと思います。自然の中で生きている命はとても強くて美しく、かけがえなく、いとおしく感じるようになりました。生きものをもっと知りたい、そして守りたいと強く思うようになりました。
とにかく図鑑を見ることが大好きでした。今でも大好きです。ただ眺めているだけで、すごく楽しいのです。ファーブル昆虫記や、シートン動物記が好きでした。小学校の図書室では戸川幸夫や椋鳩十の動物物語ばかり読んでいました。ドリトル先生に憧れました。
哺乳類はもちろん反応がわかりやすく、かわいいのですが、鳥類のかわいさも異常です。鳥ってなんて美しい生物なんだろうと思います。でも鳥の中で特に好きなのはスズメだったりします。爬虫類もユニークで、かわいいと思えます。魚類にも昆虫にも興味が尽きません。
では、苦手な生きものはないのか?考えてみると、興味はあるのですが、見た目がなぜか苦手というものがいます。それがクモの仲間とムカデやヤスデの仲間です。不思議なことに同じ節足動物でも昆虫は平気だし、ゴキブリなどもそれほど苦手ではありません。もちろん人間にとってはバイ菌をまきちらす害虫なので、見つけたら駆除しますが、ゴキブリだって人間より遥か昔から、もともとは森に住んでいたものが、文明の発達につれて人間と共生するようになり、あの生態と見た目から、極度に嫌われてしまったもので、少し可哀想な気もします。しかし、私もクモやゲジ、ムカデに出くわすと反射的にギョッとします。ヒヨケムシなど、写真を見ただけで倒れそうです。小さなものならまだ大丈夫ですが、「巨大~」とかいう写真を見た時は変な叫び声が出てしまいました。以前ヤスデが大発生し、山道で車がスリップしているいうニュースを見た時には想像しただけで軽い眩暈を覚えました。冷静に考えると、ただ見た目によってそこまで嫌われてしまう生物に同情を禁じえませんが・・・こればかりは理屈じゃなく、生理的なものです。人によって、例えば蛇が苦手とか、とにかく虫が苦手とか、犬が苦手とか、いろいろありますよね。そんな気持ちもわかりますし、生きものが苦手という人を非難するつもりも全くありません。
どちらかといえば家にこもっていることが好きなのですが、外へ出ると生きものを探してしまいます。虫を見つけると、そっと手に取って、見て、それからまた元の所に戻します。カエルやトカゲを見つけると嬉しくなります。鳩でもカラスでも、姿を見ると癒されます。今は家の周りに自然が少なく、さみしい思いをしていますが、いつか自分の家の庭にビオトープを作って、生きものを観察しながら暮らすのが夢です。
今ウチにいるのは、犬と鳥(インコ)、ウーパールーパーだけです。犬も鳥もすっかり老齢です。
とにかくさまざまな生きものと暮らした経験だけは豊富です。生きものによって私の人生が潤っていることは間違いありません。 生きもの万歳!