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タイトルで何のことかすぐ分かった方、香港映画好きですね!
そう、これはブルース・リーとジャッキー・チェンのことです。TVでまだ○曜洋画劇場が毎週やっていた頃、私はいわゆるアイドルや歌手に全く興味がありませんでした。ところがたまたまこの二人の映画(ブルース・リーは「燃えよドラゴン」、ジャッキー・チェンは「蛇拳」だったと思います)を見て、この二人が、そしてカンフー映画が大好きになりました。
もともと格闘技を見るのは好きでした。なぜだか思いだせないのですが、もしかしたら祖父の家の机の上にいつも「ゴング」というプロレス雑誌がおいてあり、それを見ていたせいでしょうか。特撮ヒーローが好きだったせいでしょうか。それともアニメの「タイガーマスク」や「空手バカ一代」や「あしたのジョー」が好きだったせいでしょうか。戦う、格闘するということが、とても男らしくてカッコ良く、戦う姿や肉体がとても美しいと思っていました。
功夫(カンフー)というものを知り、飛び道具を使わない、スピード感あふれる生身の戦いに魅せられました。ブルース・リーの鍛え上げられた精神と肉体と技術とクールな言動、ジャッキーチェンのヘタレが苦しい修行に耐え、奥義を身につけ、潜在能力を爆発させて拳で悪者をやっつける姿に胸を熱くしました。TVで放映される二人の映画はそれこそ必死で、かかさず見たものです。一人で映画館に観に行ったのもジャッキー・チェンの映画がおそらく初めてだったと思います。
今あらためてDVDで見てみると、チープなセットや同じ顔ぶれの悪役達、赤というよりピンク色に近い血糊、すごすぎる効果音(当時はこれは本当に拳が宙を切る音だと思ってた)、ベタなストーリー展開、唐突な「終劇」の巨大な文字・・・とまさに突っ込みどころ満載なのですが、それがいいのです。これこそが、ゴールデンハーベスト全盛時代の香港カンフー映画なのです。
好きが高じて、香港のこの二人のファンクラブに入ってしまいました。「広東語4週間」という本を買い、本気で勉強しようと思いました。意味もなくカンフーシューズを買いました。そして極めつけはヌンチャク。ブルース・リーの華麗なヌンチャクさばきに憧れて、いったいヌンチャクはどこに行ったら買えるのか、当時はネットもなく、もちろん通販もなく、たしか電話帳(!?)で調べて遠くの武道具屋さんまで電車で行き、「ヌンチャクください。」と言ってなけなしのお小遣いをはたいて買ってきました。結構な値段したと思います。非常に硬い木製で、鎖ではなく紐で繋がったものでした。それを持って毎日夕刻家の近くの人気のない田んぼへ行き、一人で練習しました。なかなか難しく、背中や腕に青あざがいっぱいできましたが、なんとかヒュンヒュンと回せるようになり、満足しました・・・今思えば完全に危ない人です。もはや通報レベルです・・・
その後いつの間にかヌンチャクも弟に取られてそれっきり、広東語も「すみません」「私は日本人です」だけであとは忘れてしまいました。ブルース・リーは若くして亡くなって伝説となり、ジャッキー・チェンも香港を飛び出し、ハリウッド進出の後はカンフー役者ではなくなり、アクションスターの大御所となって、もはや次世代に技を伝授する師父の立場になりました。
それでも私の中ではこの二人はやはり永遠のヒーローであり、ほろ苦い思い出(爆)と共に熱い闘魂を思い出させてくれる青春の欠片の一つなのです。
カンフー映画好きになったことがきっかけで、他の香港、中国映画にもその興味は広がってゆきました。そのことはまた次の機会に。
ジャッキーの初期のカンフー映画のBlu-rayコレクションボックスが発売されました!欲しいです。「少林寺木人拳」の主題歌が好きでした。特にB面の「ブロークン・ブロッサム」という歌は本当に隠れた名曲だと思います。入っているのでしょうか・・・