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カンタレラ(cantarella)は、あの有名なイタリア貴族のボルジア家が暗殺に用いたとされている毒薬の名前です。
スイスの歴史家、ヤーコプ・ブルクハルトは著書の中で「あの雪のように白く、快いほど甘美な粉薬」と形容しているそうです(wikiより)が、実際にはそのような毒があったのかは疑わしいとされ、塩野七生さんなどはカンタレラとはボルジア家の頭脳であるチェーザレのことを比喩していたのではないかと言っています。
もし毒薬があったとすれば、それはマンダラゲ(チョウセンアサガオ)であるという説、ハンミョウの仲間が分泌するカンタリジンであるという説、プトマイン(屍毒)であるという説、そして砒素化合物であるという説があります。私としてはなんとなく、マンダラゲかカンタリジンというイメージなのですが、これらは暗殺に使うには弱すぎるらしいです。
ボルジア家、といえば真っ先に塩野七生の小説「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」と惣領冬実の漫画「チェーザレ 破壊の創造者」が思い浮かびます。これらは世界史(特に中世ヨーロッパ)好きにはもちろん、そうでなくても非常に興味深く、想像力をかきたてられる、そしてこの時代や背景をもっと深く知りたいと思えるお勧めの作品です。
ルネサンス期のヨーロッパの暗さ、混沌さ、恐ろしさといったら・・・
そんな私が最近友人から貸してもらったDVDで知ったのが、海外ドラマ「ボルジア家」です。
しょっぱなからローマ法王のコンクラーベ!(余談ですが、このコンクラーベ、ずっと「根比べ」だと思っていましたw わざとイタリア語っぽく発音しているのだと… 確かに決定までの様々な陰謀や人々の思惑、数日にわたるカンヅメ状態での投票やそれを外で待つ人々など、根比べ以外の何物でもありませんね・・・)
このコンクラーベ、数々の映画にもなっていますがすごいです。怖いです。カトリックというものが文化として生活の基盤にない私達には測りかねるものがありますが、それでも感じ取ることができます。最近では映画「天使と悪魔」でも描かれていましたね。
衣装も、ロケもセットも最高に美しい!そしてなにより物語にぐいぐい引き込まれます。あらゆる欲が渦巻いており、ものすごく人間臭いです。映像もある時は暗く、ある時は埃っぽく、ある時は眩しく、某大河ドラマの「画面の汚さ」など目じゃありません。内容は過激でかなりオトナ向けではあります。またもうすぐ続編の第二部が放送されるそうなので、すごく楽しみです。
ニコニコで「カンタレラ」というミュージカルがあることを知りました。未見ですが(チョットこわい)・・・それから「カンタレラ」という漫画はまだ読んでいません。ご存じの方がいらっしゃれば教えていただきたいです。
なぜか家にある毒草の本。イラストが美しいです こちらはお勧めのドラマ「ボルジア家」