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つれづれなるままに引き出しを開けると、自分でも忘れていたものを思い出したり… ぴったりの処方箋が見つかったり…
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イタリア旅行記(7)

カプリ島を後にして、船は一路ソレントへ。「帰れソレントへ」のソレントです。歌詞に、”オレンジの香り ほのかに漂い 森の緑にも 風は囁く” とありましたが(高校の時、音楽の時間に習いました)以前ここを訪れた時に、本当にオレンジの香りならぬレモンの香りが漂ってきて、驚いたことを思い出しました。周りを見渡すと、道の並木がレモンの木でした。町の家々の庭にも、必ずと言っていいほどレモンの木があり、日本で見るものよりも一回り大きいレモンがたわわになっています。オレンジや金柑のようなものも多いです。
ソレントの町は、典型的な地中海式の、ベージュ色の壁に赤い瓦屋根の家がゆるやかな坂道に続き、後ろを振り返ると木々の間から青い海が見えたりして、のんびり、小ぢんまりとしたとても良い雰囲気で、ちょっと住んでみたいと思わせるような町です。木々も松や糸杉のかわりに、蘇鉄や陽樹が植えられ、南の地であることを感じさせます。ここから今度は小型バスに乗り換え、ひと山越えて海岸沿いの道路を進みます。いよいよアマルフィに向かうのです。
アマルフィには以前見た映画やドラマのせいで、特別な思い入れを持っていました。絶対に訪れたい場所、私にとってのイタリアのイメージの一部を担う重要な場所です。色とりどりの建物が切り立った岸壁に張り付くように、でも決してせせこましい感じではなく、むしろ優雅に立ち並んで紺碧の海を見下ろしています。映画のように陽光溢れる季節ではないものの、春霞にふんわりと包まれたこのお洒落なリゾート地は、窓やバルコニーには花が溢れ、あちこちに秘密の路地や階段が迷路のように入り組んで、一種独特の雰囲気を醸しだしています。なんというハーレクイン感!



夏のアマルフィはきっともっとキラキラと眩しいことでしょう

町の中心には立派なドゥオーモがあり、広場から大階段が正面へ続いています。この聖堂の地下には、町の聖人、聖アンドレアの遺物が収められています。このドゥオーモはファザードが金色で彩られ、二色の大理石の柱とあいまって、階段の下から見上げると、太陽の光を浴びて、キラキラと非常に壮大で、荘厳です。アーチのせいか、なんとなく異国情緒もある建物です。イスラム式の中庭(天国の回廊)や地下聖堂も非常に美しく、是非時間をかけて見るべきところです。
 
ドゥオーモ広場周辺には、ジェラートの店やバール、レストラン、土産物のお店がたくさんあり、見て回るだけでも楽しいです。早速ブラブラしながら、このあたりの名産品であるリモンチェッロ(レモンのお酒)を買い込みました。リモンチェッロはアイスクリームにかけて食べたり、カクテルを作ったり、お菓子に使ったりして楽しめる南イタリアの味です。
アマルフィは夏のバカンスシーズンはさぞ人も多く、賑やかになるのでしょう。町を歩きながら、何故かやはりここは恋人と来るところだとつくづく思うのでした。

さて今回のイタリア旅行の最後のイベントは、ナポリ郊外、あのポンペイの遺跡を見ることです。映画や物語のせいなのか、なぜかポンペイに惹かれるものがあり、またどうしても訪れたいと思っていました。ナポリの町でスパゲッティ・ボンゴレと魚介のフリットの食事を済ませ、(これがまた美味しい!)ポンペイへ向かいます。
春うららの光の中、雄大なヴェスヴィオ山は、煙を吐くこともなく、静かに佇んでいます。ちょうど富士山を遠くから眺めるような感じと似ています。

遺跡というものは本当に想像力をかきたてられ、時の経つのを忘れてしまいます

ポンペイは現在も発掘が進められており、思ったよりはるかに大きな町であることが、入り口でもらった地図を見てもわかります。ドキュメンタリー番組などでも何度も紹介されている、二千年も前に現在と遜色ないインフラが整い、富と繁栄に満ちていた町の姿は、これが本当に火山灰の下から発掘されたものとは思えぬ鮮やかさ、立派さで目の前に広がります。広場、市場、浴場、娼館、貴族の館から庶民の家まで、当時の様子を知ることができ、また柵を隔てて手の届きそうなところに、あの有名な人型の石膏像が横たえられており、その生々しさに圧倒されます。二千年前、確かにここで人々が現在の私達と変らぬ生活、むしろもっと活気に溢れた日常を送っていたことを肌で感じることができます。
熱心に歩き回って見学していると、ここに来るまでには「もし、今ヴェスヴィオ山が噴火したら・・・」などと心配していたこともすっかり忘れてしまいました。ポンペイを出る頃にはもうすっかり夕方になっていました。

ナポリからローマへと戻り、フィウミチーノ空港から帰途につきます。嗚呼、アリヴェデルチ、ローマ! 再度ドバイを経由して、関西空港に戻ると、海外旅行から帰ってきた時に毎度感じる安堵感と心地よい疲労感と一抹の寂しさ・・・
久しぶりのイタリアはやはり魅力に満ちていて、何度訪れても飽きない、大好きな国であることを再認識しました。
「すべての道はローマに通ず」・・・憧れてやまない古代ローマ、歴史、ルネッサンス、美術、音楽、建築、モードファッション、美食、美しい自然・・・イタリアの魅力は尽きません。またいつの日か、再訪できることを願いつつ。

イタリア旅行記 終















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